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397.あのスキャンダル 

2014.2.8


 前回の続編を書こうと思っていたのですが、その前にあの件について、ちょっと書こうと思います。現在、話題となっている日本クラシック界のスキャンダルについて。

 件の作曲者をいつ知ったかというと、よく憶えていません。ネットニュースだったか、CD屋さんのメルマガだったか。「全ろうの作曲家」ということが売りの様に書かれていたように思いますが、特に興味を持つことはありませんでした。

 もう少し具体的に対面したのは、いつも行く新宿のCD屋さんでした。店名を隠しても仕方ないので、タワーレコード新宿店です。書架(CDが置いてあるけど)の端にCDと書籍が平積でおいてあり、小型のDVDプレーヤーでかの交響曲第1番のライブが再生されておりました。
 「全く耳が聞こえないで作曲が可能なのか?」と若干の胡散臭さを感じながら書籍の方をパラパラと飛ばし読みしたところ、聴覚を失ったのは成人してからだということで、「絶対音感があれば可能だろうけれどねぇ。」と一応納得してはみました。
 それにしても、「全ろうである」事が前面に強調されており、曲の評価はその次の様な感じもしましたし、DVDで流れている曲も特に面白いとも凄いとも感じなかったので、その時は買う気にならなかったということです。

 私は邦人作品が好きで気になるCDがあれば買うようにしています。財布とも相談なので中々沢山は買えませんが、NAXOSの日本作曲家選輯(せんしゅう)などは全部欲しいと思っております。いつか大人買いしてみたいと。そんなことはいいや。

 曲の素晴らしさを前面に出してアピールしてくれていれば、気が向いたかもしれません。そうではない売り出し方をされていたので胡散臭さを感じ敬遠してしまいました。まぁ、私は天邪鬼ですから。

 で、今回の告発騒ぎです。
 ゴーストライターを務めていた方を私は存知ませんでした。いつものウィキペディアで調べてみましょう。
 ご自身は作曲者であり、作品も有ります。CDに収録されている曲もあるようですが、見かけなかったですねぇ。(関係ないですが、タワーレコード新宿店の邦人作品コーナーはどこにあるのでしょうか?ここ3回程、行く度に探しているのですが見つけられないのです。店員さんに聞けば良いのですけれど。)
 実際、聴いたことが無いので何とも言えないということなのですが、私の興味の大半である管弦楽作品が無いのでCDを見つけても聴かなかったと思います。

 そういう訳で、胡散臭いと思ったけれど、そうじゃないんだと思っていたら、突然嘘でしたとなったという事で、私としては「ふーん…」という反応しかできなかったと。言ってみれば、関係ないところで起きた詐欺事件ですね。
 熱烈なファンになっていれば、「騙された!」と言って怒りの一編を書いたところですけれど。
 しょうもない一編を書いてしまいました。

【参考文献】
ウィキペディア フリー百科事典 新垣隆

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