会社勤めをしておりますと、年に一度健康診断を云うものが実施されます。労働安全衛生法という法律により、会社が行うように決められているのですね。まぁ、そこで身長体重から始まって様々な検査をしてもらえるのですが、中には管楽器奏者ゆえ、ちょっと普通の人と違った反応をしてしまいそうになる事がありまして、そのなことを幾つか書き出してみました。 胸部レントゲン 上着を脱いで、上半身に金物類が無くなった状態で、あの白い箱を抱える様に指示されてレントゲン撮影が始まるのです。その時、 「大きく息を吸ってぇ~」 と言われるわけですが、私は悩んでしまうのです。 腹式呼吸なのか、胸式呼吸なのか、と。 で、少し考えて、「肺にある腫瘍などを見つけたいのであるのだから、肺を大きくした方が見つけやすくなるのだ。だから、胸式呼吸だ。」と、納得してから、大きく胸に息を吸うのでありました。 腹囲測定 所謂メタボ検診であります。どういう根拠からかウエスト85cm以上はメタボと診断されます。ここでも、 「楽にして息を吸ってくださぁ~い」 と言われました。誰が腹式呼吸などするものか、と思い胸で呼吸致しました。しかし、結果は無残にも… 診察 内科医による診察であります。二、三の問診の後、胸を出して聴診器を当てられます。どんな音を聴いているのでしょうか。胸が終わると、向こうを向いて背中に聴診器を当てられます。ここでも、 「ゆっくり大きく呼吸をしてください。」 と言われます。「腹式か、胸式か、、、もういいか…」 そうは言っても、肺の裏側辺りに聴診器が当たっているので、胸式呼吸をいたしました。 まぁ、管楽器をやっている人以外は、「息を吸って」といわれれば胸で息をするわけですから、こんなことを考えるのは管楽器奏者の妙な癖とでもいうものでしょう。 さて、呼吸ばかりではなく。 血圧測定 看護師 「上が132の下が90ですねぇ。」 私 「お、AllegroとAndanteか。Vivaceでなくて良かった。」 看護師 「少し高いみたいなので、もう一回計りますねぇ。二、三回大きく深呼吸してください。」 私 「スー、ハ―、スー、ハ―、スー、ハー。」 看護師 「はい、120 の 80ですね。」 私 「AllegrettoとAndntino かな?」 (血圧を速度標語で表すのは、ある飲み会で爆笑だったのですが、まぁ、みんな酔っぱらっていたからなぁ) 聴力検査 ヘッドホンを被り、左右から小さく、1000Hzと4000Hzの音がし、それが聞こえるかを検査されます。音楽関係者としては落としたくない検査です。 まず1000Hz 「絶対音感が無いから何の音だかわからないや。」 今、平均律で計算してみますと1000Hzは、Hのちょっと低めの音になりますね。 次に4000Hz 「さっきの音の2オクターブ上のはずだけど、ちょっと低い気がするなぁ。」 健康診断をしながらでも、音楽の事が頭から離れない私でした。 |