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367.マウスピースの違い

2013.6.30


 前回は楽器による音色の違いはどうなの? ということで書きましたが、考えてみるともっと音色に影響していそうなものがありました。マウスピースであります。私も永年楽器をやっておりますと、集めたわけではないのに何種類か手元にあるという代物です。ユーフォニアムに使えるもので6本ありました。
 
左から、
 DENIS WICK 4AL
 Besson 967-2に付属していたもの。永年使用したのでゴールドプレートも剥がれ気味です。 Besson標準ということもあり、ブリティッシュブラスらしい音が出せます。現在のマウスピースカタログのコメント欄には、"The classic euphonium model , also good for powerful trombonists"と書いてあります。
classic ということで伝統的な音色が出るのでしょう。最近のユーフォニアムには向いていないということでしょうかね。トロンボーンで使う場合には、パワーも要るらしいですね。

 DENIS WICK SM3U
 現在メインで使用しているマウスピースです。4ALからの買い替えで、より深みのある豊かな音色が欲しいと思い購入いたしました。4ALよりもカップ径が大きいのにハイトーンが楽という、いいモデルですね。あくまでも私の感想ですが。音色も豊かであり、音の輪郭もはっきりしています。
 ちなみに先日の楽器フェアでiOのEP-1070Sを試奏しようとした際、底付きしてしまってきちんと取り付きませんでした。楽器屋さんも不思議がっていたなぁ。

 VINCENT BACH 5G
 お世話になったことのある、とあるプロ奏者の方が使用しているということで入手しました。特徴は太い音であります。DENIS WICKよりは使用期間が短いので味を引き出せていないかも。

 VINCENT BACH 6-1/2A
 これは太管用のモデルですが、学生時代最初にユーフォニアム(YAMAHA YEP-321S、細管)のために、買ったのがこれの細管用モデルでした。標準的なモデルですが、DENIS WICKの3や4に比べカップ径が小さいのでハイトーンが楽です。その分ロートーンが痩せます。
 実は、J.Michaelのオーバルバリトンのピッチが低過ぎたので、径の小さいマウスピースならピッチを上げられるのではないかと思い購入したのです。確かに、ピッチは上げられました。

 YAMAHA 48
 先日購入した(おっと)YAMAHAのテナーバストロンボーンYSL-620に付属していたもの。YAMAHAの標準的なマウスピースですね。VINCENT BACH 6-1/2Aに似たタイプですが、比べると音の輪郭がややぼやけていますかね。

 J.Michael 無印
 J.MichaelのオーバルバリトンBT-950に付属していたもの。全く使っていません。車の中にでも置いて、楽器を触れないときの練習用に使おうかな。

 ということですが、通常はDENIS WICK SM3Uを使用して、ハイトーン(それほど高い音は出ませんが)が必要なときは、VINCENT BACH 6-1/2Aを使っております。


 マウスピースというものは、自分にベストマッチングした1本を使うものだと思っておりましたが、侍ブラスの初コンサートで、トロンボーン奏者の中川英二郎さんが曲の途中でマウスピースを取り換えるのを見て、「へ?」と思ったものです。マウスピースは、1本だけじゃないんだぁと。トッププロだからできることだとは思いますけれど。素人は自分の音をしっかり出すのが先決ですね。

 しかし、プレーヤー個人の音の好みでマウスピースを選んだとしたら、楽団内での音色の統一感が薄くなるような気がしますが、その辺はどうなんでしょうかねぇ。またそのうち誰かに訊いてみよっと。

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