直線上に配置

328.Finale

2012.9.29


 「Finale」といっても、譜面作成するソフトのことではなく、「お終い」の意味の方です。音楽辞典などで見てみると、「最終楽章、最後の曲」 と書いてあります。

 で、私、ちょっと勘違いしていたなぁ、と思っていたことがあります。交響曲の最終楽章はすべて「Finale」と言うものだと思っていたのです。と言いますのも、最初に見た交響曲の譜面(吹奏楽編曲版ですけれど)に「Finale」と書いてあったものでして。『チャイコフスキー交響曲第4番よりFinale』と。中学二年の時のコンクールの自由曲でしたねぇ。
 この時点で、交響曲の最終楽章は「Finale」と言うものだと思い込んでしまったのです。
 まぁ、音楽辞典で見た通り、間違いではないのですけれど。

 
 【全音楽譜出版社 チャイコフスキー交響曲第4番 P151より】

 「ちょっと勘違いしていたなぁ」と思い始めたのは、他の交響曲のスコアを見ていると、最終楽章に「Finale」の表記が無いことに気付いたのです。と言うことで、「そうか、終楽章に『Finale』の表記があるのは、チャイコフスキーの交響曲第4番だけなのだ。」と確信したのでした。
 それを今回のネタにしているわけで、その確信が正しいかどうか確かめることにしました。とりあえず所有しているスコアを調べてみようかと。

 さて、私が所有しいる交響曲のスコアといいますと、次の曲であります。

モーツァルト     41
ベートーヴェン    1~9
ベルリオーズ    幻想
ブラームス      2
メンデルスゾーン  3
ドヴォルザーク   1、3、7~9
チャイコフスキー  1、4~6
ブルックナー     4、7
マーラー       1、3
ボロディン      3
グラズノフ      5
プロコフィエフ    1
ショスタコーヴィチ 5、7、11

 全部で32冊ですね。CDの方は、輸入の廉価なセットがあったので結構揃えたのですが、スコアの方はなかなか値が張る物です。世の中に交響曲が何曲あるかわかりませんが、私の所有スコアは多いとは言えない数ですね。まぁ、調べようと思えば、IMSLPというサイトがあるのですが、大変膨大な手間でありましょう。

 それでは、調べてみました。所有のスコアの中で、終楽章に「Finale」の表記があるものは、

モーツァルト     41
ベートーヴェン    3
ドヴォルザーク   1、3、7
チャイコフスキー  1、4~6
ブルックナー     4、7
プロコフィエフ    1

と、まぁ、12曲もあったわけで、これだけで何か考察するのは難しいということになってしまいました。こりゃちょっとIMSLPで調べる必要があるなぁ、ってな感じです。

 で、ざっと見たところ、私の所有スコアにはありませんが、
ハイドンは「Finale」ありです。
モーツァルトは不思議で、私の所有スコア(全音版)にはありますが、IMSLPにアップロードされているスコアにはありません。
ドヴォルザークは、1~7番にはありますが、8、9番にはありません。これは、出版社の関係でしょうかねぇ。
チャイコフスキーは、1~6番までありました。ブルックナーも全曲。
プロコフィエフは1番だけのようです。
でもって、ベートーヴェンが3番だけというのも面白いですね。

 「Finale」を表記するかどうかは、基本的には作曲者の意志だと思いますが、実際の理由は何でしょうかね。付けたり、付けなかったりの人もいるわけですし。

 他にも、協奏曲や組曲はどうなのだ、という疑問もありますし、まぁ、そこは老後の時間が出来てから、調べてみようかなんて、、、、思いませんけどね。

前を読む 『休むに似たり』TOP 次を読む



Copyright(C)2005-12 T.Miyazawa All Rights Reserved.

直線上に配置