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311.自炊するのだ2

2012.6.3


 スコアを裁断したところで、フラットベットスキャナで1枚1枚スキャンしていてはあまりメリットはありません。

 そこで、ドキュメントスキャナなるものを購入いたしました。富士通のScan Snap S1500という機械です。ちょうど家庭用FAXの電話部分がないような機械ですね。
 裁断したスコアをトレイにセットして、スイッチ・ポンでスキャンできてしまうのです。賢いことに一枚の紙の両面をスキャンできますので、裏表2回スキャンをしなくて良いのです。あとは、自動で一枚ずつスキャンしていきますので手間がかかりません。

 裁断したエグモント序曲のスコアで、スキャン時間の比較をしてみましょう。
 フラットベットタイプ EPSON GT7400U 。見開き2ページ分を600dpiグレーでスキャンするのに、ちょうど1分。ページをめくって次のページをセットするのに10秒として、合計70秒。全44ページ(見開きで23回)をスキャンするとすると、1,610秒。約27分掛かることになります。短い曲だけど、これは疲れますねぇ。
 では、Scan Snap S1500で、同じく600dpiグレーにセットしてスイッチポン。全44ページが次々とスキャンされていきます。合計時間、2分30秒。
 約1/10の時間です。これはスキャンが楽。

 今まで、新しく編曲を始めようと思ったときは、まずスキャンに時間がかかることを覚悟して始めなければならなかったのですが、これはもう、何も気にしなくていいレベルですね。とても楽になります。

 そして、このScan Snap S1500には、もう一つ優れたことがあるのです。機材本体ではなく、バンドルソフトなのですが。
 ADOBE ACROBAT X STANDARDが付属しているのです。PDFファイルを作成できる、標準ソフトです。これを単体で買おうとすると、\36,400 (by ヨドバシ.com)しております。Scan Snap S1500自体は40,000円程度で買いましたから、どういう計算をしたらよいのでしょう。どちらかがほとんとタダという勘定でとてもお買い得なのです。
 今まで、PDFファイルを作成するのに、フリーウェアを使用しておりましたが、もう使わずに済みます。本家本元のACROBATを使うことが出来るのです。

 そういう訳で、スコアのスキャンはかなり高速に行え、PDF化も簡単にできるのです。

 が、良いことばかりではないという。

 スコアを裁断してしまうということは、本としての機能を失ってしまう訳です。バラバラですから。今回裁断したエグモント序曲は、音楽之友社版で700円+税でした。735円の本を捨ててしまったようなものです。そのために2冊注文したわけですが。
 それでも、1,000円以下であれば「まぁ、いいか。」と思えるのですが、さて、いくらくらいのスコアまで裁断する勇気がありますでしようか。少なくとも、先日買った、リムスキー=コルサコフの協奏曲3部作7,740円は無理だなぁ。
 編曲したいという気持ちと、天秤にかけることになるのでしょうが、とりあえず2,000円位が限度ではないかと思います。まぁ、国内版なら大抵手に入りますからね。輸入版はちょっと無理ということでしょう。  

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