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287.まだまだリムスキー=コルサコフ

2011.12.17


 さて、HMVでは販売終了とされていたCDが、ミュージックエイトでは注文できる状態であったという件。注文したところ無事、入手できました。 この流通が発達した現代において、大抵の場合はどのルートでも、入手できる物は出来る、出来ない物は出来ない、と差は無いと思っていたのですが。
 
 テンプル大学ウィンドシンフォニーの演奏。収録曲は、リムスキー=コルサコフの協奏曲三部作、カレル・フサの「プラハのための音楽1968」、プロコフィエフ「スパルタキアーダ行進曲」。「プラハのための音楽1968」が作曲者自身の指揮というのが聴き物ですね。プロコのマーチも懐かしいな、、、。それは別のネタにするとして。

 協奏曲三部作。どんな譜面が使われているのか、手掛かりは無いかと眺め回したところ、裏ジャケに三曲とも

 ed. Clark McAlister
 Ⓒ 1987 by Edwin F. Kalmus & Co.,Inc.


と書いてありました。上は、編者でしょうね。ネット検索したところアメリカの編曲者のようです。下は、出版社ですね。コピーライトが1987年という事ですので、24年前の出版ということになります。
 で、このKalmusのショッピングサイトを検索していたら、しっかり三曲とも販売されておりました。うーん、入手可能ということですね。

 入手可能な譜面だったら、私は編曲する気持ちが萎えてしまうのですけれど。どうしましょう。

 では、気になっている編成はどうなっているのか、サックスは入っているのかということです。
 再びKalmusのショッピングサイトでトロンボーン協奏曲のページを見てみます。ここには、次のように編成が書かれております。

 Wind Symphony or Band (40 players)2+1, 2, 12+1+alto+Eb, 2 - 4, 4+2, 3+1, 2, perc (2) - solo pt in set

 これを解読すると、
 フルート(2)、ピッコロ(1)、B♭クラリネット(12)、バスクラリネット(1)、アルトクラリネット(1)、Esクラリネット(1)、バスーン(2)、ホルン(4)、トランペット(4)、コルネット(2)、トロンボーン(3)、ユーフォニアム(1)、テューバ(2)、パーカッション(2)、ソロパート入り
 と言った所でしょうか。サイトの中に、編成表の読み方の説明があるのですが、表記の仕方が合致していないパートがいくつかあり、解読がちょっと怪しくなっています。解読が正しいとして、ほぼオリジナルの編成で、サックスパートは入っていないと思われます。

 それではCDの方はどうでしょう。解説の最後にメンバー表が載っています。そして、

 *denotes Rimsky - Korsakov personnel

 という記述があり、つまりこれは、「“*”があるプレーヤーがリムスキー=コルサコフの編成」という意味になると思います。そして、サックスパートには“*”が付いていません。
 演奏を聴いてみても、サックスの音は聴こえません。

 ということで、この譜面にもサックスパートは無いと言ってよいでしょう。

 また、私の母校で演奏したことがあると書きましたが、それは1979年のことですから、このKalmus版ではありません。ミュージックエイトで絶版とされているトロンボーン協奏曲のページを見てみますと、編曲者はナリン、出版社はMCA Musicです。
 母校で演奏したのはこちらの譜面だったのでしょうか。それとも先生が編曲したか。いずれにしろサックスの皆さんが降り番だった記憶は無いのです(怪しい記憶ですけど)。

 そういうわけで、サックスパート有りの譜面は入手できないようですので、それならば私が譜面を作ろうと決意を新たにする訳であります。
 でも、サックスが入ると曲のイメージが変わりそうで難しいですね。
(あ、ベートーヴェンの交響曲をサックス入りで編曲しちゃった私の言うことではないか、、、)

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