前回書いたとおり、リムスキー=コルサコフの「トロンボーンと吹奏楽のための協奏曲」「オーボエと吹奏楽のための変奏曲」「クラリネットと吹奏楽のための協奏曲」のスコアを入手したのでした。“吹奏楽”と書きましたが、“Militärkapelle”と書いてありますから、軍楽隊のことでしょうね。 ちなみに、過去に買ったスコアで最も高価だったのはストラヴィンスキー「春の祭典」\4,930-と書きましたが、実はオルフの「カルミナ・プラーナ」\4,950-でした。20円差。いずれにしろ5,000円は越えていなかったということで。まぁ、訂正するほどのことではありませんでしたか、、、。 この三部作の音源については、HMVで見てみますと数は多くありませんね。三曲そろって収録されている入手可能なCDも無いようです。 私が所有しているのはこのCD。 演奏は、Norbert NOZY指揮 SYMPHONIC BAND OF THE BELGIAN GUIDESの演奏となっております。ベルギー・ギィデ交響吹奏楽団といって、スゴウマバンドらしい、、、知らなかった(今、調べた)。交響組曲「シェエラザード」(全曲)も収録されています。 また、ずっと以前、私の学生の頃にはソビエト国防省吹奏楽団の演奏がレコードで発売されておりました。CD化はされていないようです。私のところにはカセットテープに残っております。 いずれにしても、今入手できないのはちょっと残念ですね。 随分前置きで文字数を稼いでしまいましたが、これからが本題です。 軍楽隊のために書かれた曲ですので、そのままFinaleで譜面にして、特に編曲の必要は無いものと考えておりました。だって、現代のバンドで演奏できる曲ですものね。 ところが、スコアに書いてある編成を見て「あれぇ~?」って感じです。一覧表にしてみますね。(スコア上の表記はイタリア語ですが、英語に書き改めています。)
ピッコロ、フルート、オーボエ、ファゴット、クラリネット、まではいいとして、 バセットホルン これは、今の一般的な吹奏楽団に移すとしたら、F管はアルトクラリネット、B♭管はバスクラリネットですね。まぁ、これは問題ないでしょう。 金管に移って、コルネット、トランペット、ホルン、トロンボーンはいいですが、 バスコルネット(正確には Corno basso と書いてあります) イタリア語でCorno というと英語ではHornになりますが、スコアに書かれている位置からしてコルネットの1オクターブ下の楽器の様です。置き換えるとしたら、ユーフォニアムですね。 バスも2パートになっていますが、ほぼオクターブの関係で書かれています。ということは I の方は、ユーフォニアムの音域になります。 バスコルネットと被ってしまいますね。 それから、サックスが一切入っていません。これらの曲が作曲されたのは1877~1878年です。Wikipediaによればサックスが発明されたのは1840年代とのことですから、作曲時点では存在していたことになります。当時の軍楽隊にサックスが編成されてなかったのか、リムスキー=コルサコフが入れなかったのか(“軍楽隊のために”と書いてあるので矛盾は感じますが)、どちらかになります。 あとは、トランペットとコルネットとで合わせて6パートになっている曲があります。6パートあってだめという事はないですが、他のパートとのバランスを考えると、あまり良くないですね。 そういうわけで、編曲行為自体はないと思っていたのですが、今の一般的な吹奏楽団で演奏するには編曲が必要ということが分かりました。 そういえば、ベルギー・ギィデ交響吹奏楽団、ソビエト国防省吹奏楽団の演奏でサックスの音はしていないものなぁ。 さて、ここまで書いておいてからミュージックエイトのサイトを見ていると、こんなページを発見しました。 フサ,リムスキー・コルサコフ,プロコフィエフ作品集 これは、HMVでは販売終了となっていたCDです。 また、曲の曲名の欄、作曲者名の後に“/ed. McAlister”とあります。McAlisterのEditionということで、編曲されていると思われます。 更に楽譜情報で、“取寄可能”となっています。 うーむ、、、、。譜面はともかく、CDは入手できるのか、注文してしまいました。 |