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251.枕

2010.7.4


 先日、近隣の市で行われた管楽器フェアへ行った時のことです。ユーフォニアムのコーナーのところに「ユーフォニアム枕」なるものが売られておりました。
 以前から、このようなものが有るのは知っていましたが、特に気にも止めず買おうとも思っておりませんでした。まぁ、せっかくフェアに来たことだし買っていこうかと思ったのですが、その値段を見て苦笑しつつ止めたのでした。

 さて、それではユーフォニアム枕とは何かを説明しなければなりますまい。ユーフォニアムという楽器はある程度の大きさと質量があり、手で持ったまま演奏すると非常に疲れるものであります。立奏の場合はしっかり手で持って構えますが、イスに座っての演奏の場合は楽器を膝の上に置いて演奏する人も多いのです。小柄な人はマウスピースの高さが口と合うことが多いので良いと思うのですが、大柄な人や、特に私のように座高のある人は、マウスピースの位置に口を合わせると、猫背になって演奏の姿勢がよろしくないことになります。立奏と同じように、ちゃんと持って構えれるのが正しい姿勢ですが、わずか10cmほど下に膝があるならば置きたくなってしまうのも人情ではないでしょうか。
 そのようなを不具合を解消するために、膝と楽器の間に挟む枕(逆に膝の上に枕を置いてその上に楽器を置くといった方が良いか)が売られているということなのです。
 言葉で説明しても分かりにくいと思いますが、こういうものです。
 値段まで分かっちゃいましたが、、、。

 さて、要求される機能としては、
1.90mm×150mm×50mm 程のサイズが有ること。
2.楽器を傷つけないように、表面は柔らかいこと。
3.足の上に落としたとき怪我をしないように軽いこと。
4.演奏中にずれていかないこと。
程度だと思うのですが、このようなものだったら、皆さんは幾ら位で買おうと思いますか?
 私が、管楽器フェアで見たときも4000円弱だったと思うのですが、まぁ、喜んで買える値段ではないでしょう。

 というわけで、ユーフォニアム枕を自作することにしました。そういえば、ずっと以前に参加したセミナーに自作して持ってきていた人がいたなぁ。当時は、変わったことをするなぁと思ったものでしたが。


 まず、ホームセンターへ行って似たようなサイズで硬くない物を探します。はい、あっという間に見つかりました。
 
 発泡スチロール製のレンガです。1個148円です。もう、これをこのまま使ってもいいくらいですが、それではちょっと面白くありませんので、少し工作します。
 このレンガの大きさは100mm×200mm×50mm ですので、長手方向の寸法が長いようですのでカットします。発泡スチロールですのでカッターナイフで簡単に切ることが出来ます。はい、出来ました。
 
 写真に変化が無いですねぇ。
 さて、次に100均ショップへ行って、これが入るサイズのケースを探します。OA小物などを収納するクッションケースがいろいろなサイズで売られているので、探すことはそんなに難しいことではありません。
 今回は、レンガを先にカットしてしまいましたが、ケースを買ってからそのサイズに合わせてカットした方が良かったかもしれません。
 で、見つけたクッションケースがこれです。値段は当然105円です。
 
 このクッションケースは、マジックテープ(面ファスナーともいう)で口を閉じられるので、ファスナー式と違って金属を使っていないので楽器を傷つける心配がありません。これに、先程のレンガを入れ込みます。
 
 ちょうどピッタリのサイズです。奥まで入れて、口を閉じれば完成です。
 
 5枚も写真を使うことは無かったですが、こんな感じの物です。
 掛かった材料代は、148円+105円=253円 です。市販のユーフォニアム枕の1/10以下です。機能的には十分でしょうね。ボロボロになったとしても、簡単に作り直すことが出来ますからいいでしょう。

 というわけで、全国のユーフォニアム奏者の皆さん。安価にMy枕を用意されてはいかがでしょうか。

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