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239.バリトンホルンを吹きました

2010.4.5


 (#237から続く)
 件のバリトンホルンを持ち張り切って練習場に入りました。音を出せるように、練習の体型を整え、いよいよ音出しであります。
 文字では分かりにくいでしょうけれど、その出てきた音はあまり特徴のないボーっという音でした。イメージしていた古め東欧系吹奏楽の音とはかなり違いますね。
 よく響いていることは確かです。良く言えば、明るく広がりのある音ですが、悪く言うと締まりのない散漫な音です。うーん、、、。
 まだ吹き始めたばかりですから、と思い聞かせ30分ほど教則本の基礎のページを吹いておりました。そのときに思い出したのが、あるショップのこの楽器の通販ページの言葉、
 「ユーフォニアムよりは鳴り難いですが、、、云々」
 いや、決してユーフォニアムより鳴り難いことなどなく、むしろ良く鳴っているのですが、、。音色はともかく、、。 どういうことでしょう。

 などと思いながら、楽器も温まって来た所でチューニングをしてみました。そこでショック。
 低過ぎるのです。A=442Hzにチューニングメータを合わせ、B♭音を吹いてみると、-40 CENTとか、、、。チューニング管を全部入れてこの音程です。半音は100 CENTですから、下手をすれば高めのA管ということになってしまいそうです。カタログにはしっかりB♭管って書いてあったのですから、いくらなんでも酷いということです。
 一応、「これは私の吹き方が良くないのだ。」と考えました。通常使用しているユーフォニアムでもチューニング管はいつもいっぱいに入っており、それでも低いことが多いのです。私のアンブシュアが緩いのでしょう。
 ということで、アンブシュアを締めながら音程を上げる様にもうしばらく吹いてみました。

 そういえばずっと以前こんなことがあったなぁ、と思い出したことがあります。学生時代にあるサマーセミナーに参加したときのことです。ユーフォニアムとチューバで合わせて10名程度のクラスで、講師は(多分)中野渡勝弘さんでありました。そのセミナーには関西のある名門吹奏楽団のメンバーも参加しており、ユーフォニアムにもおりました。
 当時の私の楽器は先に書いたようにYAMAHAのYEP-321Sでありました。その彼の楽器は、学校の楽器だとは言えBesson (型式は不明でしたが現在私が持っている楽器と同等品)でした。でもって、彼の音はレコードで聴いていた英国ブラスバンドのEuphoniumの音がするのです。プロと同じ音がしているぅ、、ってな感じです。私はといえば、それほど悪い音だとは思っていませんでしたが、細ーい音だったのです。
 ここまででしたら、「楽器の違いじゃん。」と言う事が出来たのですが、彼が「楽器交換して吹いてみない」などと言い出したのです。
 そして交換して吹いてみました。彼が吹いたYAMAHAはBessonの音がしました。私が吹いたBessonはYAMAHAの音がしました。マウスピースごと交換したので、全て楽器の所為ではなく吹き手の所為です。
 「吹き方が違うんだねぇ。」と思い知らされました。

 ということで、このバリトンホルンでちゃんとしたピッチが出るのだとしたら、私の吹き方が悪いことになります。
 チューナとにらめっこしながら、ピッチを確認しつつ吹いていきます。大分上がって来ましたが、今一歩です。と同時に、音色も良く響いていた音から、硬く締まった響かない音に変わってきます。これは唇が硬くなるので当然のことです。しかし、少しですがイメージしていたすっぱい感じの音になってきたような気もします。
 この辺まで来たところで、この日は終了。

 こうやって練習をして楽器に慣れていけば、音程と音色を作っていけるのでしょうか。確かに私のアンブシュアが緩かったということは分かりましたけれど。
 まぁ、まだまだ始めたばかりであり、楽器を触る時間はありますから、ゆっくり吹いていきたいと思います。ちゃんとバリトンホルンの音になってきたら、音をアップロードしてみましょうか。そんな大した物ではないと思いますが。

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