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223.台湾の管弦楽CDの二

2009.12.20


 さてその次に見つけたのはこのCD、



「勇敢的台湾人」です。オーケストラは、莫斯科新愛楽交響楽団であります。どこのオーケストラでしょうか。
 「莫斯科」とは、モスクワのことですね。ということはロシアのオーケストラのようです。何で台湾のオーケストラではないのだろうとまた思ってしまいました。台湾にも当時ちゃんとしたオーケストラはあったのですけれど。
 では、モスクワにも多くのオーケストラが有りますが、「新愛楽交響楽団」とは、どれを挿しているのでしょうか。北京語の解説文から分かるところだけを拾い出してみると、
 『50年以上の歴史があるらしく、古典だけではなく、現代作曲家(シュニトケ、デニソフ、シチェドリンなど)も演奏する。スベトラーノフ、ロジェストヴェンスキー、オイストラフ、ロストロポーヴィチらと共演したこともある。世界的に有名な映画音楽も録音している。主席指揮者は、セルゲイ・スクリプカ。』など。しかし、この解説誤植と思われる箇所が多く、どこまでアテになるのやら。
 さて、ネットで当てはまりそうなオーケストラを探してみましょう。

 (5分経過)

 【♪ Kechikechi Clasics ♪】 さんというサイトに ロシアのオケ事情という記事がありました。どうやら、「ロシア国立映画交響楽団」のようですね。「新愛楽」というのが北京語で何を意味するのかが分かりませんが、「映画」に当てはまるのでしょうか? 今度中国の人に訊いてみましょうっと。

 それではどんな曲が収録されているのでしょうか。



 2曲目と3曲目に「行進曲」という文字が見えます。うんうん、一応歌謡曲以外のCDの様です。オーケストラ曲という訳には行きませんでしたが、行進曲集なら良しとしましょう。

 で、聴いてみると、、、3曲目までは確かに行進曲でした。
 4曲目から雰囲気が微妙になってきて、7曲目では完璧に懐メロ風歌謡曲になっています。9曲目の「心酸酸」って、前回紹介した「台湾歌謡交響詩系列精選集」にも入っていました。台湾ではかなりの名曲なのでしょう。後は曲名の感じ(漢字?)をみて、推して知るべしというところです。

 各曲の解説を見ていると、台湾の歴史を思わせる文字がいくつも見られます。正確に北京語として読めませんが、「台湾的心情」とか考えさせられるものがあります。そして、どの曲にも必ず歌詞が付いています。行進曲にも。人々の思いを歌に託すことが多い民族なのかなと感じます。

 台湾のオーケストラ曲。台湾の歴史を考えてみれば、やはり存在し得なかったのかもしれません。
 でも、「若い作曲家の現代曲は無いのかなぁ」と、ふと思ったりします。またいつか、行くことがあったら探してみたいと思います。

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