先日、中学二年生の子供が勉強を教えてくれと言って参考書を持ってきました。普段はあまり勉強を見てあげていませんし、私としては基本的に「自分で勉強しろ」なので、まぁ、ちょっとアレだったのですが、見ることにしました。持って来た参考書は、 中学 (定期テスト対策) 基礎からぐんぐん音楽 1~3年 音楽ですかぁ。ちょうどベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調についてのページを開いております。そうかそうか、ベートーヴェンについて知りたいのか、、、。ということで、教えてあげることにしました。 まず、「要点の確認5分間チェック」というところ ●「交響曲第5番 ハ短調」について,次の問いに答えなさい。 (1) この曲の作曲者は〔モーツァルト ベートーヴェン シューベルト〕である。 そりゃまぁ、ベートーヴェンでしょう。しかし、第5番がハ短調の交響曲を書いている作曲家は他にいなのでしょうか。調べてみました。
おやおや!? 変ロ長調の曲が5曲もありますね。これは吹奏楽で一番やり易い調です。う~ん、編曲意欲がわいてきちゃいそうですね。ブルックナー、グラズノフ、プロコフィエフ、、、まぁ、先の話ですけれどね。 (2)この作曲者の属する音楽史上の時代区分は〔ルネサンス バロック 古典派 ロマン派〕である。 これは私としては微妙な問題。正解は古典派なんでしょうが、古典派を壊してロマン派の先駆けをしたのがベートーヴェンですから、気持ちとしてはロマン派と言いたいところです。まぁ、時代区分として属したところですから古典派でいいのてしょう。 (3)この曲の作曲者は〔音楽の父 歌曲の王 楽聖〕と呼ばれている。 音楽の父ってJ.S.バッハでしたっけ? 歌曲の王はシューベルト? じゃあ、ベートーヴェンは楽聖なんだな。でも、この手のニックネームっていうのは後の時代の人がつけたものでしょう? どうでもいいと思うんですけど。 ヘンデルなんかは男性なのに音楽の母なんて呼ばれてますし、モーツァルトだっていつまでも子供じゃなかったはずなのに神童とか、、、いいんでしょうかこれで。 (4)この曲の演奏形態は〔弦楽四重奏 弦楽合奏 管弦楽〕である。 ここは特にツッコミはありません。管弦楽でOKです。 (5)この曲は、別名何と呼ばれているか。( ) やっちゃいましたねぇ。まぁ、私も「運命」と言うことはありますけれど。「運命」と言って通じるのは日本だけです。実際のテストのときにはどう答えたらよいものか。「ハ短調交響曲」って回答したら×になっちゃうのでしょうかね。頭の固い先生だとそうなっちゃうんだろうなぁ。 ちなみに、この参考書の名誉のために言っておきますと、回答編の解説の中で、 なお,この曲が「運命」と呼ばれているのは日本だけで,ヨーロッパでは「ハ短調交響曲」と呼ばれている。 と、ちゃんと書かれています。立派。 (6)この曲は,全部で〔4 5 6〕つの楽章からできている。 第3楽章から第4楽章へは切れ目なく続けて演奏されますから、これを一つの楽章と勘違いしている生徒のために、私だったら設問を 〔3 4 5〕 としますけど。意地悪ですかね。 (7)この曲の第1・第4楽章は〔複合三部形式 ソナタ形式 ロンド形式〕で、第3楽章は〔複合三部形式 ソナタ形式 ロンド形式〕でできている。 え゛っ、、、ちょっと難しい。こんなこと、中学生が憶えなくていいです。こんなことを憶えるより、数学の公式を一つ覚えた方がよっぽどタメになります。クラシック音楽が好きで勉強したくなったら知ってください。 今の私だってこんなこと考えながら曲を聴いていませんもの。(複合三部形式って何だ?) (8)下の旋律は,何楽章の主題か。 (第 楽章) 第1楽章でいいです。 ここで「要点の確認5分間チェック」はお終いです。次のページに30分間テストというのがあり、もうちょっと詳しい回答を要求されています。簡単にではありますが、ソナタ形式を説明するなんてことまで問われています。 幸いにして、ベートーヴェンの項目だったので私はすべて正解することはできましたが、他のページを見てみると、知らないことが沢山書いてあす。興味の対象外のところはもちろんほぼ全滅ですが、楽典の基礎的なことでも拙いところがありました。 ううむ、どうしましょう。中学生の音楽ですからねぇ。とりあえず一般教養として必要と思われることですよね。勉強しなければ。 あっ、いいこと思いついた。私一人だけ勉強するのは損な気がしますので、ウチの吹奏楽団みんなに勉強してもらおうっと。やっぱ必要ですよね。 【参考文献】 中学 (定期テスト対策) 基礎からぐんぐん音楽 1~3年 / Gakken より82~85ページ |