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189.あった

2009.4.25


 前回は、初恋の人から手紙が届いたのですが、内容から言ってどうも人違いではないか、という結論に達しておりました。ところが、それを見たある方から、「透視の練習って当たってるね、やってたじゃん。」という指摘をいただきました。最初は、何のことだかわからなかったのですが、数年前に私的に作った論文集に透視についての研究を書いていたのです。まぁ、ある方というのは、私の女房なのですけれど。

 そこで、当時の論文集を引っ張り出してきてここに掲載してしまおうと考えたわけです。


 『透視能力』
 不思議なもので夏が近くなってくると私にはある超能力が芽生えてくる。透視能力である。
 なんと女性の服が透けて下着が見えてしまうのである。必ず見えるというのではなく、服の色にも左右されるのだが、総じて薄い色の服ほどよく見えるのである。特に白、黄色などは完璧だ。
 “上”“下”かどちらが見えるかといえば、これは“上”のほうが圧倒的に見えやすい。これも服の色に関係していて、スカートとやスラックスの色が濃いものが多いせいだろう。
 どのように見えてくるのかというと、やはり形からで、外形や縫い目、折り目が見えてくる。この時点では“上”“下”も見え方に差はない。
 更に進むと、調子のいいときは、“上”の色まで見えてしまうのである。“下”の色が見えることもあるがこれは稀である。
 私などは、“上”の色は白しかないと思っていたのだが、この透視能力のおかげでいろんな色があることが分った。ベージュなどは比較的多く、水色、黒なんてものまで見ることが出来た。じつに黒は見えやすかったものである。柄物はかえって見にくく残念な思いをしたこともある。
 不思議な話であるが、これが超能力というものである。惜しむらくは、“上”“下”の奥が見えないことと、秋が深くなるとこの能力が消えてしまうことである。

 さて、何故このような話をしたかというと、何年か前に私は緑色のブリーフとその上に白の綿パンをはいて池袋の駅前に2時間ほど立っていたことがある。まあ、2時間待って女の子にすっぽかされたわけであるが、それはこの際関係ない。
 問題は、緑色のブリーフと白の綿パンである。
 今思うと、このとき池袋駅周辺に透視能力を持った人がいなかったことを切に願う次第である。

 あー、はずかし


 “上”とか“下”とか書いていますが、原文では直接下着の名称が書かれておりました。ここに載せるのには生々しいなぁと思いましたので、言い換えております。

 というわけで、透視能力については研究の意思が在った事は確認されました。しかし、やはりこれは30年前のものではないのです。およそ10年ほど前に書いたものなのです。だいたい中学生の頃にこんなこと考えているなんて、、、、「おっぱい何とか」って言うのが流行っているくらいから、中高学生の頃っていうのは、やっぱりこういうことを考えていたんだよなぁ。

 恐るべし、初恋の人からの手紙
 

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