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175.演奏会の選曲の準備を始める

2009.1.25


 駒ヶ根市民吹奏楽団の次回の演奏会日程も決まり、演奏会実行委員会が立ち上がりました。私は、前回に引き続き企画係を担当させていただくことになりました。演奏会の演出やらを取り仕切る係です。その中で最も、大切な仕事は、演奏会のプログラム決め、選曲であります。
 例年は団員にアンケートをとって、前回演奏会のお客様の希望曲も勘案して、、、、といった手順で決めるように思うのですが、今回はちょっと事情がありまして、別の方法を取ることにするわけです。特に、メインとして取り組む大曲については。

 その事情とは、メンバーが減ってしまっているパートがありまして、選曲に制限が生じているのであります。そうなると、吹奏楽オリジナルの派手な曲やクラシックでも現代に近い曲は選曲できないと考えられます。クラシックのロマン派以前あたりからの選曲するのが妥当な線であろうということになりました。

 というわけで、かの『クラシック音楽鑑賞事典』から、ロマン派以前で演奏会のメイン曲にふさわしいと思われる曲を片っ端から書き出してみたのですねぇ。そのリストがこれです。

1 J.S.バッハ トッカータとフーガ ニ短調
2 J.S.バッハ パッサカリアとフーガ
3 ヘンデル 『王宮の花火』序曲
4 ヘンデル 『水上の音楽』
5 モーツァルト 歌劇『魔笛』序曲
6 ベートーヴェン エグモント序曲
7 ベートーヴェン レオノーレ序曲
8 ベートーヴェン フィデリオ序曲
9 ベートーヴェン 交響曲第5番第1楽章
10 ベートーヴェン 交響曲第5番第3,4楽章
11 ベートーヴェン 交響曲第7番第1楽章
12 ベートーヴェン 交響曲第7番第4楽章
13 ベートーヴェン 戦争交響曲『ウェリントンの勝利』
14 ブラームス 悲劇的序曲
15 ブラームス ハイドンの主題による変奏曲
16 ブラームス 大学祝典序曲
17 ベルリオーズ 幻想交響曲第4,5楽章
18 ベルリオーズ 『海賊』序曲
19 ベルリオーズ ローマの謝肉祭
20 ベルリオーズ 歌劇『ベンヴェヌート・チェリーニ』序曲
21 ウェーバー 歌劇『魔弾の射手』序曲
22 ウェーバー 歌劇『オペロン』序曲
23 ウェーバー 歌劇『オイリアンテ』序曲
24 エロール 歌劇『ザンパ』序曲
25 オッフェンバック 喜歌劇『天国と地獄(地獄のオルフェ)』序曲
26 オッフェンバック
(ロザンタール)
パリの喜び
27 ロッシーニ 歌劇『ウィリアム・テル』序曲
28 シューマン 『マンフレッド』序曲 
29 ニコライ 歌劇『ウィンザーの陽気な女房たち』序曲
30 ワーグナー 歌劇『さまよえるオランダ人』序曲
31 ワーグナー 歌劇『ニュルンベルグのマイスタージンガー』
第1幕への前奏曲
32 ワーグナー 歌劇『タンホイザー』序曲
33 ワーグナー 歌劇『リエンツィ』序曲
34 ワーグナー 楽劇『神々の黄昏』より『ジークフリードの葬送行進曲』、『終曲』
35 ワーグナー 歌劇『ローエングリン』よりエルザの大聖堂への行進
36 リスト メフィストワルツ
37 リスト 交響詩『レ・プレリュード』
38 リスト ハンガリー狂詩曲第2番
39 スッペ 喜歌劇『軽騎兵』序曲
40 スメタナ 交響詩『モルダウ』
41 メンデルスゾーン 序曲『フィンガルの洞窟』
42 メンデルスゾーン 序曲『ルイ・ブラス』
43 ボロディン 歌劇『イゴーリ公』より韃靼人の踊り
44 ポンキエリ 歌劇『ジョコンダ』より時の踊り
45 サン=サーンス 動物の謝肉祭
46 サン=サーンス 歌劇『サムソンとデリラ』よりバッカナール
47 サン=サーンス 交響曲第3番『オルガン付』第3,4楽章
48 サン=サーンス 交響詩『死の舞踏』
49 サン=サーンス 組曲『アルジェリエンヌ』
50 ドヴォルザーク 交響曲第8番第4楽章
51 ドヴォルザーク 謝肉祭序曲
52 ドヴォルザーク 序曲『フス教徒』
53 ドヴォルザーク 交響的変奏曲
54 チャイコフスキー 交響曲第4番第4楽章
55 チャイコフスキー 序曲『ロメオとジュリエット』
56 チャイコフスキー 『フランチェスカ・ダ・リミニ』
57 チャイコフスキー イタリア奇想曲
58 チャイコフスキー 『くるみ割り人形』組曲
59 チャイコフスキー 『白鳥の湖』組曲
60 ヴェルディ 歌劇『運命の力』序曲
61 ヴェルディ 歌劇『シチリア島の夕べの祈り』序曲
62 エルガー エニグマ変奏曲
63 エルガー 威風堂々第5番
64 ショスタコーヴィチ 交響曲第5番第4楽章
65 シベリウス 音詩『フィンランディア』
66 シベリウス 『カレリア』組曲
67 プロコフィエフ 交響曲第1番『古典』
68 グリーグ 『ペールギュント』組曲
69 ビゼー 『アルルの女』第二組曲
70 ビゼー 歌劇『カルメン』より 前奏曲、間奏曲、闘牛士、ハバネラ、闘牛士の歌、ボヘミアの踊り

 ざっと70曲ですので、漏れはないでしょう。というより、この時点で無茶な曲も入っていますね。ベートーヴェンのあたりは私の趣味も入っていますし。現代に近い作曲家もいますが、そのあたりは演奏可能だろうという判断も入っています。

 次に、これらの曲に、知名度(聴きに来られるお客さんにどれだけ知れているか)、難易度(演奏者にとっての負担はどれ程のものか)、演奏効果(演奏会の最後にどれだけ盛り上がるか)の三つの観点から、5段階の採点をしていきます。現実的にこれらの曲をすべて知っているかというとそうでもないので、かなり主観的ではありますけれど。前回の演奏会で、難易度が高いということがかなりの負担であったので、難易度については重み付けをします。

 それでもって、順位が出てくるわけですが、まだ企画係に提案もしていませんので、ここで発表するわけには行きません。ふふふ。上位十数曲を係会で試聴して選曲を進めていくことになります。
 このリストから、漏れていると取り上げられる望みがないかというと、そうではなくてリスト外の希望も聞く予定であります。

 順位の方ですが、差しさわりのない最下位の方を発表してみましょう。

ベルリオーズ 歌劇『ベンヴェヌート・チェリーニ』序曲
 知名度が低く、難度も高いためですねぇ。個人的には非常に好きな思い出の曲なんですけれど。いつかやりたいなんていうことも言えなくなってしまう順位です。困った。

ベルリオーズ 『海賊』序曲
 またまたベルリオーズ。やはり知名度と難度に難があります。

チャイコフスキー 『フランチェスカ・ダ・リミニ』
ドヴォルザーク 交響的変奏曲
ドヴォルザーク 序曲『フス教徒』
シューマン 『マンフレッド』序曲
ベートーヴェン 戦争交響曲『ウェリントンの勝利』

 この辺は、ほとんど知名度のない曲ですね。リストに上げる段階で切っても良かったのかもしれません。いい曲ではあるんですけれどね。
 ここから上は、そろそろ人気の曲も出てきますので、止めにしておきましょう。

 しかし、知名度というのは吹奏楽のオリジナル曲なんかは、一般の方にとって無いに等しいものですからね。知名度を言い出すと選曲が出来なくなる恐れもありますね。

 選曲については、お客さんに喜んでもらえ、演奏者に過度な負担にならず、達成感を得られ、楽団として成長できる、という方向で考えて行きますので。私が暴走しないように、注意注意。 

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