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146.妖怪辞典

2008.7.5


 夏になりますと、あちこちから妖怪、幽霊、化け物、物の怪の話がされるようになります。音楽界も例に漏れず、色々な妖怪が居るようです。これまでに、私が確認しました妖怪を紹介したいと思います。もしかしたら、あなたの楽団にも存在しているかもしれません。


 (おに)
 真面目に練習をし続けていて鬼気迫るものになると、「練習の鬼」に化けることになる。気迫が足りないと「鬼」にはならず「虫」になってしまい、「練習の虫」と呼ばれる。

木霊 (こだま → 小玉)
 譜面上に小さく書かれた音符のこと。奏者がいないパートなのに音がすることがある。本当に必要なときは指揮者が降霊をしなければならない。

天狗 (てんぐ)
 1. 演奏が上手く出来ると、急に増えてくる妖怪。場合によっては団員全員が、、、。
 2. 鼻が伸びることからトロンボーンの事とも言われる。

二口女 (ふたくちおんな)
 口が二つあるので、管楽器を一人でデュエットできる器用な妖怪。しかし、指の数は両手で10本なので、演奏できる楽器は限られてしまう。

夜叉 (やしゃ)
 指揮者の指示に対して、「やっしゃ!」と言って返事だけはいいが、実際はなにも変わらない。単なるお調子者である。

山姥 (やまんば)
 マリンバに化けることがある。(注:二文字しか合ってないじゃないか!と突っ込まないこと)

轆轤首 (ろくろくび)
 首が自由に伸びることから、、、、伸びれば何でもトロンボーンなのか?

一旦木綿 (いったんもめん → 一旦止めん?)
 自分が練習不足で上手く演奏できないときに「一旦止めん?」と言って、練習を中断させる迷惑な妖怪。

塗かべーす (ぬりかべーす)
 とても重く動かないベース。速いテンポや、テンポの変化にも付いていけない。指揮者の言うことをほとんど聞かない。

のっぺらボーン (のっぺらぼーん)
 メロディーなどに抑揚が無く、無表情に演奏してしまうトロンボーン。

スラー掛け婆 (すらーかけばばあ)
 どんなフレーズでもスラーをかけて演奏してしまう、老女の姿をした妖怪。ちゃんとタンギングしてください。
 のっぺらボーンと合奏すると、本当にだらだらした演奏になってしまう。


 以上が、私が確認した妖怪たちでありますが、この他の妖怪の存在をご存知でしたら、ご連絡いただければ幸いです。
 それから、特にトロンボーンに恨みがあるわけではありませんから、邪推なさらないようにお願いします。

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