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126.再び作曲してみる

2008.2.18


 性懲りもなく、というか、いや、懲りるような事態には陥っていないので、性懲りもなくというのは正しくないのですが、再び作曲を始めたわけです。「裏口から」の方法でマーチを一曲作曲しただけで、作曲技法を習得できたわけでもないので、前回同様「裏口から」の方法で行うことになります。それで今回は4分程度のオリジナル曲を目指すことにしたのです。

 「4分程度のオリジナル曲」というと、そうです、吹奏楽コンクールの課題曲です。永年、やろうやろうと思って、思ったままだったのですが、いよいよ(とりあえず一曲書いて)応募しようと思い立ったのです。
 思えば、学生時代に友人から「あんたならこのくらいの曲(当時の課題曲)は書けるだろう」と言われ、確かに「何だこれ?」と思える曲も何曲かあり「これなら出来るかもなぁ」と思い始めてから25年程が経ってしまいました。

 さて、それでは全日本吹奏楽連盟のホームページを覗いて、課題曲の応募要項を見てみましょう。次回の募集は2009年度の課題曲であり、応募期間は4月1日~4日となっています。今からだと少し時間が少ないかもしれませんが不可能ではありません。
 それかに今回は、「第1回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール」が新設されており、こちらが課題曲Vになるようです。

 課題曲公募要項には、
1. 楽器を始めて1-2年程度の生徒でも演奏できる技術的にやさしく、親しみやすい旋律のもの。
2. 高度な技術を要するパッセージ・困難な音域・特殊奏法は避けること。

とあります。制限が多いと言う感じで、私にとっては逆に難しいような気がします。
 作曲コンクールの応募要項は、上記の条件が取り払われ、
1. 吹奏楽曲の開発を意図した現代的な傾向のもの(以下省略)
とあります。こちらの方が条件的にはゆるく感じるのですが、その代わり高度な作曲技法が要求されているのでしょう。
 こちらの方に向けて作曲してみましょうか。最終的には曲の出来を見て考えたいと思いますが。

 ただ、この応募要項の「吹奏楽曲の開発を意図した現代的な傾向のもの」と言うのが気になります。「吹奏楽曲の開発を意図」というのは新しい可能性とか何とかを考えるということでしょうし、今までにないものを作ろうという姿勢であればとりあえずOKかなと思えるのですが、
現代的な傾向」というのはどう考えればいいのか迷ってしまいます。

 現代曲と言えば、オーケストラ曲では「芥川作曲賞」や「Music Tomorrow」などでここ数年に作曲された曲を聴いていますし、その他にも現代曲はよく聴いています。ああいう(どちらかと言うと訳が分からない)感じで作曲すればいいのでしょうか。しかし吉松隆さんの曲などは親しみやすいですが立派な現代曲ですよね。

 吹奏楽曲では昨年の「吹楽IV」で聴きました、委嘱作品や第1回東京佼成ウインドオーケストラ作曲コンクール最上位入賞作品のバーナビー・ホーリントン作曲「コン・ブリオ」などは難解な曲でしたが、現在人気のあるヨーロピアンサウンドも現代曲でありましょう。

 まぁ、「現代的な傾向」という言い方も微妙で、現代物そのものでなくても良いようなニュアンスも感じられます。
 逆に「現代的な傾向」ではない曲というのはどんな曲なのでしょうか。バロック以前、古典、ロマン派、国民楽派、印象派あたりまでがそんな感じがします。その後、現代と続くわけですが、それにしたってもう90年ほど前から始まっているのです。

 「音楽家は常に新しい曲を追い求めている」ことを考えれば、現代的な傾向ということは当然のことなのでしょうね。

 というわけで、私のような「裏口から」の作曲方法で果たしてその条件にあった曲が出来るかは難しいものがありますが、まぁ、とにかくやってみるということで。

 あと、応募要項の中に、未発表であることがありますので、この場で旋律などを公開しながら作っていくことは出来ません。言葉だけでお知らせしていくことになります。
 入選しなければ(こちらの可能性のほうが遥かに大きいですが)自分で公表できますので、そのときはどんな曲であったかお知らせします。

 それにしても、入賞賞金100万円は魅力的だなぁ、、、。


【参考文献】
・全日本吹奏楽コンクール課題曲-第19回朝日作曲賞-(作曲公募要項) / 社団法人全日本吹奏楽連盟・朝日新聞社
・第1回(2008年度)全日本吹奏楽連盟作曲コンクール 応募要項 / 社団法人 全日本吹奏楽連盟

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