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123.スコアの製本

2008.1.27


 こういう楽譜を作成作業などをしていると、悩んでしまうことがあります。正確に言うと、Finaleなどで楽譜を作成しているときできなく、印刷して製本しようとしたときなのですが。
 パート譜の場合は、ページ数が少ないので1ページをA4サイズで印刷したままでも良いのですが、スコアとなるとページ数も増えますので、バラバラという訳にはいきません。製本が必要になります。

 市販の吹奏楽譜のスコアの多くは中綴じという方法で製本されています。これは、たとえばA4サイズのスコアだとすると、A3を横にしてA4を横に二枚並べるように印刷していきます。A3裏表で4ページとなるわけです。A3用紙を4枚使うと16ページのスコアを作ることができるのですが、実際に印刷するときには、ページの並びをちょっと考えなければなりません。図にしてみます。

線を用紙、数字を印刷すべきページと考えてください。
 1枚目の用紙には、左から16ページと1ページを印刷し、その裏に2ページと15ページを印刷します。2枚目の用紙には、14ページと3ページ、裏に4ページと13ページ。3枚目には、、、というように1枚ごとに印刷するページを指定しなければなりません。ページ数が増えていくとかなり大変になります。プリンタのユーティリティーやプリント支援ソフトなどで自動に設定してくれるものもあるとは思いますが、すべての人が使えるというものではないでしょう。
 また印刷の後で、ホチキスで留めることになるのですが、この場合「中綴じ用ホチキス」という、特殊なホチキスが必要になります。大きめの文具店には売っていると思うのですが、誰もが買うようなものではないでしょう。
 私自身がスコアを製本するときにはこうするのですが、私がスコアのPDFファイルをお送りした方がすべてこのように製本できるとは限らないのです。
 ということで、私はスコアのPDFファイルをどのような形にすれば製本しやすいか悩んでいたのです。

 で、現状はどうしているかというと、スコアのサンプルページをご覧になっていただければお分かりのように、A3用紙を横にした状態でA4サイズのページを横に順番に2枚ずつ並べていく様にしています。1枚目に1ページと2ページ、2枚目に3ページと4ページ、、、というように。両面印刷はしません。これを印刷面を山折にして重ね、用紙の端の方をホチキスで留めます。いわゆる「袋とじ」というヤツですね。こうすれば大抵の人は製本することができるでしょう。
 ただ、ご存知のとおり袋とじというのはディメリットもありまして、1ページあたり用紙2枚を使うので本全体の厚みが厚くなってしまうということがあります。また、スコアは開いたページで手を離しても開いたままであって欲しいのですが、こういった製本の場合手を離すとページが勝手にめくれてしまうことが非常に多くなります。これは指揮をしていて大変わずらわしいものです。

 製本というのは、それだけで本が書けてしまうほど奥が深いものでありまして、私のような譜面書きが簡単に解決できるようなものではないのです。実際に、譜面を書かれる方や指揮者には製本にこだわる方は多いようですが。

 ともあれ袋とじであれば、ひとまず製本できると思っていたのですが、あることに気付きました。私はA3で印刷することを前提にしていたのです。でも、A3プリンタで印刷ができる方というもの限られているのではないでしょうか。うーん、困りました。
 Adobe Readerの場合、A3サイズの用紙でもA4に縮小して印刷ができますから、全く印刷できなくなってしまうわけではないのですが、A4を袋とじにしますとA5サイズになってしまいますから、小さくてスコアとしては見辛いかなぁとも思えます。何とか、A3で印刷する方法を見つけていただく訳にはいかないでしょうか。と勝手なお願いを考え、悩みは更に深まっていくのでした。

 いい方法はないでしょうかね。

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