最初から余談になりますが、I、IV、Vがメジャーコード、II、III、VIがマイナーコードでありまして、ドレミファソラシドという7つの音を見てみるとまだ登場していない音があります。シレファの和音であるVIIのコードです。こんな音がします。明るくも暗くもない、ミステリアスな音というのでしょうか。そういえばサスペンスドラマによく出てきそうな感じがしますね。というわけで、例のキャラクター付けをしてみますと、ずばり愛人宅。VIIのコードの進行の禁止則はないようなので、どのコードからVIIへ行っても、VIIからどのコードへ行ってもよいことになります。しかし愛人宅ですので、頻繁に行ったり、行くタイミングを誤ると良くない事になるのは想像できるでしょう。ある意味、非常に危険ではあります。まぁ、私には縁のない話ですが。 - 閑話休題 - それでは、第2マーチのコードを決めてみましょう。VIから始めます。 VI→V→I→III→VI→V→I→IV→V、 VI→V→I→III→VI→V→I→IV→V→I 音にしてみるとこんな感じです。第2マーチMIDIファイルa うーん、、、IIIの登場の仕方に何か違和感があるような気がします。飲み屋に行くのも難しいですね。 テキスト(裏口からの作曲入門のことです)の65ページにこんなことが書いてありました。 4小節中に主要三和音をすべて使うと、メリハリはありますが、絶えずコードが移行し続けるので、やや落ち着きのないコード進行になってしまいます。 主要三和音どころかVIとIIIまで使っているので、かなり落ち着きがないことになったのでしょう。これではクールでカッコよくありません。 ということで、使うコードと移行のパターンを減らしてみます。 VI→V→VI→V→VI→V→I→IV→V→V, VI→V→VI→V→VI→V→I→V→I→I VI→Vという進行を繰り返し使うというパターンにしてみました。自宅に帰らず会社と出張を繰り返すビジネスマンというキャラクタになります。これはクールでカッコいいのではないでしょうか。まぁ、当初のイメージとは違うような気がしますが。音にするとこんな感じです。第2マーチMIDIファイルb かなり緊張感が高いですね。これでいってみましょう。 ちょっと注意しなければならないのは最後のコードです。このコードは第2マーチの前奏へつなぐ、曲をおしまいにする、という二つの役割を持っています。次にどのコードへ進んでもいいことと、一番落ち着くコードということで曲の終わりに使うのに適していますIを選びました。多少面白みにかけますが、最もオーソドックスなコードであるといえます。 さて、次はトリオです。AとBの二種類を考えましたが、Bは「Aの厚みを増していくような感じで「温かさ」から「情熱」へ盛り上げるようにしたい」と考えましたので、コード進行とメロディーは同じとします。まだ先の話ですが、編曲(オーケストレーション)で盛り上げようという魂胆です。 トリオAの性格は「やさしさ」「温かさ」ですから、メジャーコード中心に落ち着きを持たせた進行がいいでしょう。 I→I→IV→IV→I→I→IV→V, I→I→IV→IV→I→I→VI→V→I 最後に一つVIを入れて温かさの中にスパイスを効かせてみました。 音はこうです。トリオMIDIファイル メロディーのパーツはこれですべてコードを割り付けました。愛人宅にも行ってみたかったのですが、初心者はこの辺にしておいたほうがよいのかもしれません。残りのパーツは、前奏(8小節)と間奏(4小節)ということになりました。これは次回にやることにしましょう。 【参考文献】 裏口からの作曲入門 ~予備知識不要の作曲道~ / 御池 鮎樹 / 工学社 |