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104.作曲

2007.9.16


 音楽を楽しんでいる者にとって、自分で作曲するということは最も重要な行為であると思うのです。作曲をできる人にとっては、最大限の能力を使いますし、作曲できない人にとっては最も憧れることでしょう。
 かく言う私も、中学校の吹奏楽部に入ってすぐに、五線紙を引っ張り出してきて音符を書きなぐった覚えがあります。もちろん楽典も何も知らない時期でしたので、まっとうな曲にはなりませんでしたが。
 一曲だけ、曲と言えるほどのものではありませんが、とあるCMの曲を主題として三声のファンファーレを書いたのですが、これを音楽の先生に見せたところ「よく書いたじゃん」と一応ほめられたのです。今思うとあの何も知らない時期によくできたものだと不思議に思います。それで、それがきっかけで才能が開花して、、、、というわけにはならなかったのですがね。
 何しろピアノは弾けませんし、絶対音感もありませんから、音符を並べたところで実際にどんな音になるかは分からないのです。

 作曲といえば、吹奏楽コンクールの課題曲は一般公募しており、作曲コンクールでもあるわけです。課題曲に選ばれてからプロの作曲家に成った方も多くいらっしゃいますね。
 私も学生の頃は応募したいなぁと思い、作曲し始めたこともあるのですが、やはりすぐに行き詰ってしまい完成したものはありませんでした。
 最近でも時々、作曲したくなり「作曲法」だの「和声学」だの「対位法」などの本を眺めてみるのですが、音符の書かれているところはどんな音になるのか分からないので、結局身につかないのですね。地道にピアノで音を出して確認していけばいいのでしょうけれど。
 やっぱりピアノは弾けたほうがいいなぁ、と思ってしまいますね。以前書いたピアノレッスンの結果は?と言うと、とうに挫折しております。やっぱり右手と左手が別々に動くというのは私の体の機能には無いようです。

 先日買った、青島広志さんの「作曲家の発想術」という本のおしまいの方に、作曲の仕方を解り易く書いてある章があります。これを読むと、なんだか出来そうな気もします。そのうち何とか一曲書いてみようかなと密かに思っています。

 そんな私の作曲に対する思いを知ってか知らずか、私に作曲を依頼してきた人がいるのです。まぁ、曲といってもアルプホルンのためのファンファーレということですので大げさなものではないのですが。
 アルプホルンというのはバルブのないナチュラルホルンですから、出せる音は下から、ド、ド、ソ、ド、ミ、ソ、(♭シ)、ド、レ、ミ位です。♭シに括弧をしたのは、実際の♭シよりかなり低い音程になるので、曲には使いにくいためです。ということで、ドミソドしか使えないと考えていいようです。これなら絶対音感が無くてもある程度のイメージを浮かべることができます。

 で、できた曲がこれ

 なかなかいい感じだとは思うのですが、どうでしょうか。依頼者に渡す前にここで発表してしまいました。ちょっと心配なのが、音域が本当にこれでいいのかなということ。最後の方で高い音を使ったのですが、出せるのかなぁ。依頼者に確認が必要ですね。

 で、再生してみて気付きました。依頼では10秒前後とのことでしたが、これでは30秒弱あります。
 うーん、だめじゃん。やり直しですね。


(2007.9.22追記)
 そういう訳で、10秒程度にカットして依頼者に譜面を渡したのですが、やはりダメ出しがありました。
 音域が高いと思ったのもそのはずで、1オクターブ高く書いておりました。(だって、音域は3オクターブあるって言うから、ベダルトーン(基音)から数えるとそうなるんだもん。)
 曲全体を1オクターブ下げてみると、今度は最低音が低くなりヘ音記号を使わないと記譜出来なくなってきました。で、普通のアルプホルン曲の譜面を見せてもらうと、ヘ音記号はありません。ベダルトーンは使っていないようです。となると、音域は3オクターブではなく2オクターブじゃないですか。
 まぁ、知識を持っていない楽器のために何かしようとすると、こういうことがあるなぁ、と勉強になりました。
 そういう経過で出来上がった曲がこれです。
 譜面も載せてしまいましょう。これです。フレンチホルンで吹いてもいいですね。

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