1番トランペットA氏 「、、、始まっちゃうよ、、リハもイマイチだったしなぁ、、いきなりファンファーレってのもプレッシャーだよなぁ、、、まぁ、いいか、思い切ってやっちゃえ、、」 指揮者B氏 「何だよ、Aは、そんなでかい音でいきなり吹きやがって。ほかのパートが聴こえないじゃないか。練習だってそんな音出したこと無いじゃないか、、」 1番トランペットA氏 「おっ、いい音が出ちゃったよ。今日は調子いいなぁ。このままガンガン行っちゃおうか。」 2番トランペットC氏 「ありゃあ、何でそんなでかい音で吹くのよ、Aさんは。バランス取れないじゃない。そんな音で2番3番も吹いたらトランペットしか聴こえなくなっちゃうじゃん。ここは抑えるしかないなぁ。バランス悪くなっちゃうけど小さく吹くしかないや。」 1番トランペットA氏 「何だCのヤツ。ちっとも音が出てないじゃないか。調子悪いのか?。その分こっちが大きく吹かなきゃならないなぁ。しょうがないもうちょっとがんばるか。」 指揮者B氏 「どうしてまた大きくなるのよ。耳聞こえてないのか? 曲になんないよ。」 1番トランペットA氏 「あれ、BさんもCも顔が引きつってるぞ。そんな顔してちゃだめだよ。音楽は楽しくしなきゃ。今日は調子いいぞ。」 3番トランペットD氏 「Aさん、ニコニコして吹いてるけど。自分に酔ってるのかなぁ。やたらうるさいんだけど。」 指揮者B氏 「おい、やめろよ。そんなことしてたら俺がその音量で吹けって指示したみたいじゃないか。俺はちゃんとバランスをとって練習したからな。うるさいお客にアンケートに書かれるぞ。」 1番トランペットA氏 「こりゃあ気持ちいいや、どんどん吹けるわ。俺ってこんなに上手かったんだ。アンケートで大絶賛だな。」 フルートE氏 「さっきから後ろの方でウルサイなぁ。リハーサルだってろくに音が出なかったくせに、、、もうすぐ私のソロなんだけど、そのときくらいは音量落としてくれるよねぇ。Aさん。」 1番トランペットA氏 「フルートソロか、、、。やっぱ、フルートもこういうところは大きく吹かなきゃいけないなぁ。目立たないもんね。こっちから煽って大きく吹かせるか。」 フルートE氏 「何で落とさないの。私のソロが聴こえなくなっちゃうじゃん。」 聴衆F氏 「うわあ、1番トランペットが吹き出すと周りがぜんぜん聴こえなくなっちゃうよ。ここフルートソロでしょ。おまけに音色も汚いし。去年聴いたときはパワーが無いなぁと思ったんだけど、なんだろうこれは。バランス最悪。耳が痛くなってきたよ。」 指揮者B氏 「あーあ、この曲ぶち壊しだよ。休憩で怒鳴りつけないとだめだな。それにしても何でこいつが1番なんだ?CやDのほうが上手いんじゃないか?」 トランペットA氏 「いやぁ、最高。こりゃブラボーもんだ。C君やD君も見習いたまぇ。」 聴衆F氏 「やっと終わったよ。なんか得意そうな顔してるけど、ひどいトランペットだったなぁ、、、。お客さんの拍手も少ないよ、、、。この指揮者はプロだよねぇ、、。プロでこのトランペットに何も言わないってのはおかしいよなぁ、、、。トランペットが1人で暴走しちゃたなかなぁ、、、。もうここを聴くのは勘弁だなぁ、、、。」 |