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13.上手いとヘタの境界線

2005.9.7


 オーケストラにしろ吹奏楽団にしろアマチュアの場合、コンサートを聴きに行くときに気になるのは「上手いのか、そうでないのか」ということがあります。事前にインターネットで評判を調べたり、ホームページを見て力の入れ具合なんかをみて、およそのレベルを判断してから聴きに行きます。それで、上手ければ非常に得をした気分になり一遍でファンになったりしますが、そうでなかった場合時間を無駄にしてしまった気分になります。まぁ、そうは言ってもせっかく聴くのですから、良い所や特色などを探すようにしますし、良くない所は何故そうなるのか、自分が演奏するときにはどう注意すればよいかを考えるようにしていますが。

 さて、今レベルという言葉を使いましたが、自分がどんな感じにレベル分けしているか考えてみます。あくまでも私の考えですので、ほかの考え方もあると思います。

レベル0
 楽器を初めて持って間もない状態。まだ音が出せず、ほとんど何も出来ません。中学校の新入部員を集めた感じ。

レベル1
 とりあえず音が出せる。音程は怪しい。リズムはそろわない。早いパッセージは演奏できない。

レベル2
 チューニングの音程くらいは合わせられるが、曲中はかなり怪しい。フレーズの出だしはそろえられる。テンポは安定しない。早いパッセージも多少は何とかなる。

レベル3
 音程は大体合わせられるが、楽器が良く鳴っていないため多分に濁って聴こえる。リズムは怪しいが、小節の頭くらいはそろっている。早いパッセージは一応演奏できる。いろいろできるようになるので難しい曲をやりたがる。時々良い音がするので上手くなったような気になってしまう。

レベル4
 楽器の鳴り、音色が良くなりつつある。音程は細かいところで合わないくらい。リズムは拍の頭はそろえられる。一通りの演奏は出来るのだが、上手いんだか下手なのか分からないのがこのレベル。

レベル5
 音色、全体の響きがだいぶ良いが、バランスが悪かったりフォルテシモがうるさくなることがある。音程はほぼ気にならない。リズムは一通りそろえられる。一通りの演奏は出来るのだが怪しいところが所々で出る。

レベル6
 音色、全体の響きは良いが、バランスが若干悪くなることがある。音程は気にならない。リズム、テンポも狂うことはない。時々するミスが目だってしまうため実力より下手に思われやすい。

レベル7
 演奏上技術的な問題はない。プロ並み(でもアマチュアだってことは分かっちゃう。不思議。)。場合によっては鳴らし過ぎになる傾向はある。

レベル8
 音色、響きに透明感と広がりがあり、聴いていて心地よい。

 という感じでしょうか。主に技術面から見てレベル分けしていますが、音楽的表現だって技術が伴わなければ出来ませんから、ほぼ比例していると考えていいでしょう。技術は全く無いけど音楽性がとても良いという楽団は聴いたことがありません。逆に技術はあるけど音楽性がないという楽団は時々ありますねぇ。これは指揮者、指導者の責任が大きいとは思いますが。

 先日聴いた東京都吹奏楽コンクールであてはめてみると、中学の部の銅賞がレベル5、銀賞がレベル6、金賞がレベル7〜8、一般の部は銅賞、銀賞がレベル7、金賞がレベル8というところでした。
 ということは、全国大会を聴きに行ったら私にはレベルの差は分からないことになっちゃいますね。

 いろいろとえらそうなことを書きましたが「お前が演奏したときはレベルいくつだ?」と聞かれると、それは内緒にしておきましょう。

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