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4.真似っ子ですから

2005.7.6


 昔、会社の同僚から「君はマネばっかりでオリジナリティーがないね。」と言われたことがありました。仕事の事だったらカチンと来たのですが、日々口にするギャグのことだったので「そうだよ。」あっさり返事をしたものでした。
 そう、私は真似っ子なのです。で、編曲の話に続くかというと、今回はそうでないのです。衣装の話です。

 私は日ごろ衣食住の『衣』に関しては、外を歩いて恥ずかしくない程度というレベルで納得しており、あまり頓着していないのです。というわけで、衣類の名称などGパン、Tシャツ、Yシャツ、スーツくらいしか認識していないのです。
 先ごろ駒ケ根市民吹奏楽団を指揮させていただくにあたり「今回はゲストだし、自分より立派な方も出られるから、タキシードではなくほかの衣装を着たいな。」と思ったわけです。
 「佐渡さんが着ている服が着たい。」真似っ子ですから。
 なんていう服なんでしょう。学生服の襟のツメがないというのか、中国風の服というのか、あれです。
 今は便利ですね。インターネットで検索すれば、とりあえず何か出てきます。「中国服」とかいって検索してみました。
 いろいろ出てくるんですが、肝心なのはありません。やっとアパレルの通販サイトで服の名前は『マオカラージャケット』である、ということが分りました。ちなみにそのサイトはLLサイズ以上を扱っているところだったので、私に合うサイズはありませんでした。
 『マオカラージャケット』。今度はこれで検索すれば楽勝です。と思いきや、入手するのに有用な情報はなかなかありません。洋服屋さんで仕立ててもらっている時間はありません、何しろこの時点で本番一週間前でしたから。
 ようやく一件、大手通販サイトで発見しました。価格約13,000円。問題は納期です。
 『在庫あり、納期6月下旬』
 24日には手にしたいのですが、『下旬』とは微妙なところです。
 翌日は日曜日。行ける範囲の洋服屋さんで探そうと、近所の大手スーパー、新宿西口の有名紳士服店、有名デパートと見て回りましたが、これといったものはありませんでした。あっても手が出せる値段でないとか。
 家に帰ってきて、通販サイトで注文しました。24日に間に合うように祈りながら。
 
 24日。『マオカラージャケット』来ませんでした。あきらめて駒ケ根に向かいます。
 本番当日25日。集合は午後でしたので、午前中に最後の悪あがきで、オープンしたばかりという有名紳士服店へ行きました。
 そこで見たものは、、、
 店の入り口あたりにいきなり掛けてあるんですよ。探していた『マオカラージャケット』が。恐る恐る値段を見ます。
『990円、3着で2700円』
 信じられません。3着はいりませんから、千円札で10円お釣りをもらって帰り、しっかり本番で着用しました。

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